2007/04/24

本場の教師の注意点

本場の教師の注意点:

用紙配布前に以下のことを注意。

・机の上は、筆記用具のみ。
筆記用具入れの類いは、アンチョコがはいるのでしまわせる。
ティッシュも袋から出させるセンター試験方式。

・机の中は空っぽに。
机の中に教科書を入れて……なんて言う、古典なカンニングをするヤツがいるとも思わんけど、一応。ゴミがあったら捨てさせます。

・机の落書きは指摘して消去させる
カンニングの疑いをかけたくないので、どんなものでも消去させる。
ダメなら、何が書いてあるか確認。やばげなら席を変えることも考慮。
たまに彫りこんでるバカがいるんだよね。自由度-2ってだけでわかるなら、いちいち彫るなと。事務も修繕しろと。

・部屋の空調チェック
途中で変更しないので、この気温に合う格好をしろ、と指示。
途中でコート着たり、ひざかけしたり、とモソモソ動かれるのはイヤなので今のうちにどぞ。

・残りの荷物は椅子の下
通路や隣の席にはみだすのはご法度。
カバンの口を開いて、プリントを無造作に入れられてると、オイオイと思うので閉めるように注意。

ここまで大体5分。

・用紙の配布
数を数えて、過去問用の予備を持たせないのが、フラスコの大学のデフォルト。
前から後ろに裏むきでまわさせますが、そのときに流れについていって、裏になってるか大雑把に確認。学生はたいてい「透けろー!」と超能力が発動してくれないかと眈みつけてるが、だいたい役に立たない。
「数が足りません」と言われたら「前の人、よく確認して!」と脅して解決。
そのために事前に数勘定はしっかりしとかんとアカンのです。面倒なので、過去問なんかバリバリまわしちゃってもいいじゃんよ、とか思いますが、過去問なしで勉強させた方がいいだろという意向には同意なので、面倒でもやります。

効率よくやるには、注意してまわる係と試験数える係で分担します。
フラスコは数えるのが苦手なので、注意する係。

で、試験開始。

・前にいるときは学生を注視
もう、ものごっつう見ます。ただ、誰かを限定して眈むのは問題があるので、サーチライトや監視カメラのように学生を見渡します。ボーっと見てると一点集中しがちなので、コツとしては「1、2、3」と学生をゆっくり数えながらみていくとちょうどいい感じです。

・後ろにいるときは休憩。
いいじゃん、そのぐらい。
学生からすれば、背後にいるときに注視されてるかどうかわからんから牽制にはなると思うのですよ。そのために、前にいるとき「じっと見てるぞー!」という態度をしたんですから、ちょっとぐらい休ませろと。

・机間巡視は多めに
音をたてないよう、2秒に1歩くらいのスピードでのんびり移動します。
そのときに、手元の学生よりも、遠くの学生を見るようにしてます。
灯台もとくらし!とカンニングできる度胸のある学生よりも、先生が遠い!とカンニングする学生の方が多いからです。
前から後ろ、後ろから前の移動は、最低でも10分に1回はおこないます。後ろにうまい具合に休める場所がないときは、苦痛ですが、前までぐるっと戻ってきます。ほんのわずかな休憩もなくなる小教室でのテストはんたーい。

・回答をやめさせるときは、学生が見渡せる場所に
「それでは回答をやめてください」の後に「筆記はすぐやめて、はいやめて、はいおしまい」と友近演じるキャラなみのくどさで、注意します。
終わり際のたるんだ空気は、カンニングチャンスなので、ここでたるませては意味がなくなっちゃいます。

・回収の間も私語厳禁
後ろからまわさせるときや、最後尾の学生に回収させるときや、自分たちで回収するときや、様々な回収パターンがあるわけですが、私語は絶対厳禁。「えーこ こなんだったー?」という雑談で、誰かがカンニングできちゃったりしますし、意図的にやられたら大問題ですので、とにかく私語厳禁。

・回収の間は着席したまま
すべての回答が回収されるまで、不必要な人間の離席は認めません。
最後尾の人間以外は、ただだまって座っててもらいます。
はっきり言えば回収したらすぐに解散でいいんですが、こういうピンとした時間を演出することで「テストは厳粛な場」ということを感じてもらいます。厳粛だ とわかれば、不届きなことをする人も減るんじゃないかという期待をこめての儀式です。まあ、テストの枚数数えてる2~3分ぐらい静寂の中にいてもいいで しょ。